「陰日向に咲く」の公式サイト。
実は原作を読んでるクチです。
******
結論から言えば登場人物たちの人生とか、哀愁とか
その辺にはまったく感動しなかったんですよ。
私が薄情なのか作品の性質なのかわかりませんが、
少なくとも柴崎コウみたいに号泣しながら読むとかそういうのは皆無です。
私が感じたのは劇団ひとりの「俺は世界を作れる」という確固たる自負心なんです。
コントよろしく多数の主観を配置して、
パントマイムを見る者が彼の手から見えない壁を想像するように、
多数の主人公の語りから読者は劇団ひとりの世界を想像するんです。
この作品は劇団ひとりの複合体というか「劇団コンプレックス」とでもいうべきでしょうか。
だから読んだ瞬間、感動すべきは登場人物たちの人生とかそういうのではなく
劇団ひとりの世界創造力であり、その筆力だと踏みました。
ボキャブラリーの多さ(単なる単語力ではなく、キャラクター作りのひきだし)
においてそこらの芸人本とは一線も二線も画す力作だと思います。
ハッタリでなく本気で知性的な芸人さんなんじゃないでしょうか。
******
というわけで映画化してもそこまで面白くなりそうな気がしないですよ。
映画はキャラクターの悲喜劇に着目するんだと思いますが、
同じレイヤーに多数の劇団ひとりが憑依したキャラがいるっていう状態を示す、
俯瞰的な視点が必要だとおもうから。
じゃないと原作のパワーには簡単には勝てないというか、
この作品はただの人情劇じゃなくてもっと綿密で周到な「世界」なんじゃないかと。
個人的には映画にするよりも劇団ひとりが2時間くらいで
この原作をコント化してほしいなあと思うんですが。
実は原作を読んでるクチです。
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結論から言えば登場人物たちの人生とか、哀愁とか
その辺にはまったく感動しなかったんですよ。
私が薄情なのか作品の性質なのかわかりませんが、
少なくとも柴崎コウみたいに号泣しながら読むとかそういうのは皆無です。
私が感じたのは劇団ひとりの「俺は世界を作れる」という確固たる自負心なんです。
コントよろしく多数の主観を配置して、
パントマイムを見る者が彼の手から見えない壁を想像するように、
多数の主人公の語りから読者は劇団ひとりの世界を想像するんです。
この作品は劇団ひとりの複合体というか「劇団コンプレックス」とでもいうべきでしょうか。
だから読んだ瞬間、感動すべきは登場人物たちの人生とかそういうのではなく
劇団ひとりの世界創造力であり、その筆力だと踏みました。
ボキャブラリーの多さ(単なる単語力ではなく、キャラクター作りのひきだし)
においてそこらの芸人本とは一線も二線も画す力作だと思います。
ハッタリでなく本気で知性的な芸人さんなんじゃないでしょうか。
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というわけで映画化してもそこまで面白くなりそうな気がしないですよ。
映画はキャラクターの悲喜劇に着目するんだと思いますが、
同じレイヤーに多数の劇団ひとりが憑依したキャラがいるっていう状態を示す、
俯瞰的な視点が必要だとおもうから。
じゃないと原作のパワーには簡単には勝てないというか、
この作品はただの人情劇じゃなくてもっと綿密で周到な「世界」なんじゃないかと。
個人的には映画にするよりも劇団ひとりが2時間くらいで
この原作をコント化してほしいなあと思うんですが。
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