忍者ブログ
* admin *
[2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

も実は読んでました。

なんかね、もうハデ。むやみやたらにハデ。

ネウロが推理漫画の皮をかぶった単純娯楽なら、嘘喰いはサスペンスの皮をかぶったバトル漫画でしょうね。
これ、なんていうんだろ。「オールラウンド型バトルサスペンス」って感じですか。

「オールラウンド」というのはカイジのように「一種目専門ではなく、あらゆる分野の勝負をこなす」という意味です(アカギとか月下の棋士みたいなのは「スペシャリスト型」と勝手に呼んでます)。でも明らかにカイジほどの精密さとか、もっと言えば限定された状況下を攻略するスリルとかはないんですよね。ハッタリ利きすぎです。

後のほうの「バトルサスペンス」もなんですけど、この漫画やってることがバトル的なサスペンスなのかサスペンス的なバトルなのかよくわからないんですよ。ギャンブル漫画のクセしてやたらと(肉体的な意味での)強キャラが出てくるわ、作者の中国拳法愛がムラムラ伝わってくるわ…
バトルかサスペンスかというとギリギリの一線でバトルよりだと思います。サスペンス要素の強いバトル。
なんてったって「賭朗」の存在がバトルです。「あっ、『変な集団』がでてきた」って思ったもん。
説明しましょう。「変な集団」というのは…

・必ず主人公サイドと対立する。
・アンダーグラウンドで、なぜか結構強い権力を握っていたりする。
・思想や存在そのものが危険だがそれなりに筋は通っている。
・四天王みたいな羅列キャラがでてくる。「リーダー」「美形」「女」「巨漢」みたいな。

という人々のことで、「るろうに剣心」における十本刀、「武装錬金」におけるLXE、「ベルセルク」におけるゴッドハンド、「ヘルシング」における最後の大隊…etc といったように「主人公に立ちふさがる集団」のことです。(個人的には月下の棋士のA級棋士の連中が最高に変な集団だった)
「変な集団」が出た瞬間バトル漫画は一話完結型から一気に話を膨らませることが出来ます。倒すべき敵の組織がと出てきた瞬間、読者は「○○と××が闘ったらどうなるか」的な妄想を次々にたぎらせることが出来るのです。まあでて来ればよいという物ではないですが、バトル漫画においては「変な集団」は存在自体がすでに面白く、作品としての面白さへ十分条件ではないにしろ必要条件ではあるのです。

話し戻しましょう。「賭朗」です。見た瞬間「これは結構変な集団なんじゃないの?!」という期待にwktkしてしまいましたよ。
「弐號立会人」という、わざわざ旧字体でナンバリングしたおっさんが出てきただけで「あ、他にも壱號とか参號いるんだ」っていう喜びを感じてしまった。挙句の果て「零號」て!来たよー「自然数じゃない数をナンバリングして実はそいつが最強」メソッド。敵組織の内輪争い設定「號奪戦」も実にいいですよね。

とにかくうざい話はこれくらいにしといて、今の嘘喰いはヘルシングで言えばイスカリオテが出てきて、そろそろミレニアムもでてきますよという状況でして、先が実に楽しみな「バトル漫画」です。ジョジョとかネウロが好きな人とは相性がいいと勝手に予測します。
PR
いかなる姿勢で運命に立ち向かえばよいのかという問い(というか作品テーマ)に対しては、キャラクターによっては覚悟であったり誠の行動であったり数秒後の未来予知であったりするんですが、このテーマに対してSBRではかなり試行錯誤してきたと思います。
「『納得』はすべてに優先する」の言はジャイロの回答ですが、あれは作品の回答だと断言するところまで行ってませんでした。

「テニスボール」の話があります。
ネットの真上にはじかれたテニスボールはこちらのコートに落ちるのか、相手のコートに落ちるのか、それは神のみぞ知ることだから人間がむやみやたらに干渉してはいけない、ということです。とかく現実というものは複雑な因果関係の総体だから、何もかも自分でコントロールできると思うなよと。そういう考えはむしろ傲慢であり、自身の領域外に無闇に手を出す重みを知れという内容です。

読めば読むほど「善悪を超えた概念がある」という荒木先生の声が聞こえてきそうでした。たしか荒木先生はドラマ「24」で「善悪を超えた点のプロ精神」に感動したと述べていましたが、本当にそういう内容になってきたんですよ。少なくともジャイロ父は「24のプロ精神」でしょう。

で、このままでは単に運命に対する諦観になりかねない上、ジャイロ君がそこまで老成するとつまらないわけで、当然ながら逆行します。まさに豚の反対はシャケです。14巻のジャイロシャケがどうやって勝ったかというと、「奇跡」のおかげです。

******

内容の説明は省きますがつまり14巻では完全に奇跡で勝ったんですよ。
相手の攻撃が逆に功を奏して勝ったんです。従来のジョジョ的環境利用闘法でいえばこういう場合はたいてい「相手にわざと攻撃させていて」勝っていたわけです。ジョジョ的知略戦です。でもSBR14巻は本当に「奇跡」だったんですよ。主人公の意図せぬ現象によって。5部までしか読んでない人がいきなりここ読んでもついていけない可能性は高いと思います。

ジョジョは5部終盤から強く「運命」を意識しながら描かれるようになったと思いますが、もうSBRはその最たるものです。腹に雑誌を詰め込んだりとか相手の手首に磁石つけたりとかしても(全部承太郎ですが)運命に勝てないとダメです。これまでのジョジョ戦は多く 「キャラ性能」+「環境」 で進んできましたがそこにこれからは「運命(およびキャラの運命観)」が絡んでくるんです。
ストーリーとキャラ相関図もそうなんですが、複雑にあらゆる要素が絡んでくる漫画になったなあと思います。このままベルセルク化して、終わらない話になってしまわないか心配でもあります。個人的にはジョジョ7部というより完全新作として読んでいます。

******

でも面白いんですよね。やたら運命観が絡んできたり、ジャイロサイドとルーシーサイドという、ストーリーの併走があったりとこれまでにない要素がかなり盛り込まれてるんですけど、荒木先生はキャラへの管理と放任のギリギリの妥協点でどうにか作品世界を把握しきってると思います。
きっと大変だと思いますよ。荒木先生も今までここまで多くのキャラクターの思想と対話しなくちゃいけなかった経験はないと思います。

で、14巻の回答ですけど「せめて奇跡を信じ、覚悟を決めろ」ということではないでしょうか。荒木先生にとっての幸福論とは運命の把握ではありません。4部以降のラスボスの死がそれを物語ってます。立ち向かうことこそ荒木世界における幸福だと思います。
十兵衛両断と一緒にホリラン16巻も買ってました。

******


この16巻なかなか面白い。本誌で読みましたけどこの辺面白いです。

ホリランが面白くなるためには
①神代ユウが容赦なく他人を破壊する
②八木がノリノリで暗躍する
③ナレーションがうるさくなる
の三要件が必要だと当サイトは主張しますが、
16巻の前半はまさにそれですね。
ユウが容赦なく他人を殴打し、
おびえる八木はしかるべき解説を吐きながら
ユウが戦うための次のステージを段取る。
ナレーションも必殺ワード「作者も」まで使っちゃってるし。
森先生のオレ世界を感じます。
ドラッグ編に入ってからホリランは完全にバトル漫画化しましたね。
リアル漫画じゃなくてバトル漫画。
(いや、それ以前からリアルじゃなかったろ、というツッコミも当然アリですが)
私はひとつの漫画を読むときも複数の物差しを使うことで
楽しみは増すという考えで読んでるので、
なかなかこの現状は好きです。

******

前述に「16巻の前半は」って書きましたけど、
正直後半は三要件がなくなって普通ならそこまで燃えないんですよ。
にもかかわらず面白いのは
森先生が「最終回間近になってはじめて使えるイベント」を
ところどころで発生させてるからです。

******

ひとつずつ説明しましょうね。
まずは「土屋先輩ダメキャラ脱却」です。
土屋といえば段取り以外に能のない噛ませであり
解説にもなりきれない実況なんですが、
それゆえに彼はドジっ子萌え的な魅力を常にまとっていました。
特にあのマッスルコアラネタには作者の異常な愛を感じます。
ところが最近になって猪俣兄弟に勝つわ、
マサキとタッグで「最強コンビ」とまで言われるわ、
「売人を潰して回るより神代を先に押さえた方がいいな」
などと知的発言はかますわ、
ユウからは「一流の怖さがある」とまで言われるわで
まさに土屋の土屋たる要件を脱却してまでカッコイイ奴になってしまった。
実に愉快です。

二番目は「八木最後の輝き」です。
本誌を読んでたから知ってるんですけど17巻で八木の生命は終わります。
それにそなえてか、16巻の八木は恐ろしいほどの店じまいセールを始めているんですね。
彼れほど神代ユウの強さを的確に表現できる解説屋はいないんじゃないでしょうか?
以下、八木のセリフから引用。

「あいつ…!あいつは…違うんだ…どのくらい強いとか
そんなんじゃねえ…何か根本的に違う」
「神代を相手に遊ぼうってのがそもそも間違いだ…」

神代ユウの怖さは根本的なレベルで、
格闘技ができるとかそういうことではなくて
「相手か自分が死ぬまでやめない」というブレーキの無さにあるところは間違いないわけで
それを的確に解説する八木こそユウの真の理解者といえます。
これまでにしたって、ユウがさらなる狂気のステップをあがる度に
八木は踏み台としての役割を果たしてきました。
最初に殴られたのだって彼だし。
その彼が最後の賭けと称してユウに挑む姿は健気というか、
やられ役の仕事全うする最期の輝きがあるわけです。
とくに「ゴオォォォォォ…」という擬態とともに
八木の目がアップになるコマは笑いました。
しかも夜景と融合してるんですよ。これ。
(ちなみに、八木様はつい最近崩御なされました。合掌)

三つ目はなんといっても
「きさま…拳法使いか!!!!」でしょ。
とうとう森先生も中国拳法の領域にたどり着いたか…
と感慨深く思います。
この間ナレーションが完全沈黙してるのが印象的です。
あらゆる妄想を駆使しながらもとりあえず「リアル系」を建前としてきたホリランが
とうとうバトル漫画の行き着く最後の漂流地「中国拳法」を実践してしまったわけです。
キングとのラストバトルで森先生がどういうナレをつけるのか実に楽しみ。
BACK HOME NEXT
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
カウンター
グラム
最新コメント
[09/14 ミギレキ]
[09/14 Blue Note]
[01/27 ミギレキ]
[01/27 里杏]
[01/18 ミギレキ]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
ミギレキ
性別:
非公開
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ // [PR]

template ゆきぱんだ  //  Copyright: ミギレキカタパルト All Rights Reserved